緑の登山道、棚原山
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平成14年10月2日(水) メンバー 私だけ
棚原山 | たなはらやま | 406m |
八葉寺へ
今週の日曜日に登った夢前町の置塩山から北西に尾根続きの山、棚原山に登ってきた。香寺町と夢前町の境にあるのだが、地形図に棚原山の名前は出ていない、三角点もないから標高も載っていない。尾根の上の一ピークにすぎないと思われるだろうが、頂上からは里山とは思えないほどの展望が広がっていた。
地形図には香寺町恒屋からの道が載っているが、約2kmほど南の八葉寺からも登ることができる。恒屋の登山口は標高約100m、八葉寺は200mほど。距離は同じぐらいだから八葉寺からの方が楽だろうと思う。
8:58
家を出発。台風21号が通過し天気は晴れ。
姫路城の前を東に行き、国道312号線に出て北に進む。香寺町に入ると右手にネスレの工場が見えてくる。その先の信号(日並外科の手前)を左に入る。
播但線の踏切を渡り、真っすぐな道を北西に進む。道が右に曲がった先の交差点に「左矢印 八徳山八葉寺」の標識(その上に「サイクリングコース 左矢印 1.6km 八徳山八葉寺、左矢印 1.3km 相坂トンネル」)がある。そこを左に曲がり奥に進むと、左手に草ぼうぼうのハリマ牧場がある。
そこにも「八徳山八葉寺 右矢印」の標識(その上に「サイクリングコース 八徳山八葉寺 右矢印 0.9km」)があり右に入る。離合しがたい細い急な舗装道路を登っていく。前から車が来たらどうしよう。
9:37
坂の上の八葉寺に到着。結構広い駐車場があり、トイレもあった。取り合えず登山口を探すことにする。
天台宗・八徳山・八葉寺
この寺は、播磨西国三番札所です。天平8年(736)行基上人の開基と伝えられ平安時代「日本往生極楽記」を書いた性空上人と親交のあった寂心が堂を建立したのが始まりとされています。
毎年1月7日に鬼追の行事(鬼会式)が行われる。これは不動明王、毘沙門天の化身とされる赤鬼、青鬼が「息災延命」「五穀成就」の願いをこめて踊るものです。町指定文化財 奥の院・沐浴の湯釜薬釜・宝篋印塔・子安の木
八葉寺本殿の境内に
「棚原山山頂2.2km 恒屋3.7km、公衆便所0.1km、奥の院0.1km、暮坂峠4.0km」
の案内標識がある。
”暮坂峠から車道を行き田川神社を経由し八葉寺、八葉寺から山道を行き棚原山・恒屋へ、恒屋からまた車道を行き中国自動車道の下を通り大倉山の麓に行く”という兵庫県自然歩道緑の回廊案内図もあり、今日の行程はその中の一部のようだ。
兵庫県自然歩道緑の回廊案内図
この自然歩道は、中国自動車道(緑の回廊)開道を記念して設置されたもので、IC・BSを中心に自然の風景、自然環境の良好な地区、主要文化財、名勝及び中国自動車道沿線に計画された文化的施設等が見られ、遊べるよう接続してあります。ゆっくり楽しんでください。
兵庫県・香寺町
本堂裏に登山口を発見。「自然歩道」の木杭と保安林の黄色の看板があった。
333のピーク、鷹取山へ
9:55
準備を終え、登山開始。植林の中の緩い坂道を登っていく。道は広くクモの巣は無い。いきなり雄のキジが現れトコトコと道を横切っていた。
10:01
尾根に到着。尾根の周囲は雑木林になっている。木に遮られ周りは見えないが、結構いい道が続いている。緩い登り下りが続き、このまま棚原山頂上まで行ければいいのだが。
道の横には時々長方形の石杭が現れる。ススキが茂り、道に被さっているところがあるぐらいで道はよく整備されている。
10:17
333のピークに到着。「恒屋3.0km、八徳(八葉寺)0.7km」の標識があり、東側に踏み跡があり少し入っていくと、西側の眺望がいい地点に出た。但し草が茂り、逆光で、おまけに霞んでいるのであまりよく見えないが。祠があって、中に「鷹取山元日登山の由来」と題する板書が架かっていた。
鷹取山元日登山の由来
一、昭和52年末村内4名の世話人が中心になり元日の行事を計画し多くの有志が集り、この鷹取山への元日登山道をきりひらく。
以後多数の奉仕作業により、例年老若男女百名前後の登山者があり大いににぎわい、ともにご来光をあおぎ、新年を祝い健康を祈念し今日に至る。行重からも多くの参加者があり盛大をきわめている。
一、本年12月末当村福岡春義氏がこの山頂に祠を寄贈され有志の労力奉仕により建設する。
今後益々村内一致各家の隆盛を祈りここに由来を記す。昭和58年12月世話人有志一同
どうやら25年ほど前、西側の麓の谷田部からここまでの道を開き、それ以来、元日登山が続いているようだ。しかしながら、草が茂り矢田部への道は確認でできなかった。
棚原山へ
10:25
鷹取山を後にし、北に急坂を下ると開けた所に出た。日がよく当たるせいか、草がよく茂り道を完全に隠している。道が無くなったので、一瞬迷ったかなと思ったが、ちゃんと北に進んでいるし、草薮を掻き分けて行くと、若い植林の中の道へ続いていた。
10:35
鷹取山から北側は地面が見えないほどに、草が茂っている。暑い夏の間はだれも通らなかったのだろう。道端に自然歩道の案内標識が草に囲まれ立っていた。写真だと道が判然としないが、実際に歩くとはっきり分かる。
10:50
標高332.8m、4等三角点、点名「前谷」通過。尾根の上だが特にピークという所でもなく、見通しも悪く、変な所にある三角点だ。
10:55
恒屋への分岐地点に到着。「八徳(八葉寺)1.8km、棚原山頂0.4km、恒屋1.9km」の案内看板があり、恒屋への道は暗い植林の中へ入っている。この分岐付近には「ささゆり」の自生地のようで地元の人たちの大切に育てよう看板が何本かあった。
11:02
擬木の階段が現れた。これを登りきれば棚原山頂のはずだ。
11:05
棚原山頂上に到着。登山口から1時間10分。
ゆるやかな登り下りだけで楽に登れたが、一つだけ誤算があった。鷹取山から北側にはイネ科の植物がかなり茂っていて、その種がパンツの太ももから下にぎっしり付いてしまったのだ。
取ろうとすると、カギになっている小さな部分を残し本体だけ外れてしまう。ちくちくするので、取らないわけにはいかず、取るのにえらい時間がかかってしまった。帰りはスパッツを付けたのでかなり防げたが、こんどから秋の山に行くときは、付きにくいのをはいて行こう。
頂上は平らで草が茂っていた。南東以外は木で展望は無かったが、残念ながら霞んでいてよく見えなかった。
頂上には「棚原明神旧鎮座跡(裏は恒屋氏子中)」の石碑と小さな石の祠があった。